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The Botanical Society of Tosa

土佐植物研究会

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2020年10月11日(日)に第561回月例会(いの町吾北村小川樅ノ木山中峯・谷屋敷の予定を長岡郡大豊町梶ヶ森に変更)が22名の参加で行われました。

 心配された天候も台風一過の好天となり、久しぶりの梶が森での月例会であった。集合場所の龍王の滝駐車場に次々と参加者が到着した。駐車場の周辺にはタカネハンショウヅル、ツルニンジン、アキチョウジ、アケボノソウなどの花が咲いていて、早く到着した人々の目を楽しませてくれた。そして9時30分までに17台の車が整然と並び駐車場は活気にあふれた。参加者は総勢22名であった。9時30分に担当者から、今日の観察コースや観察予定の説明を行った後、すぐに出発した。駐車場から龍王の滝に向かう登山道を歩いた。暑くなく寒くなく絶好の空気にふれながらの観察は非常に快適であった。林内の道沿いに、ヤマトグサのみごとな群生が見られるところもあった。花の咲く時期に是非再訪したいと思った。龍王の滝付近にはハガクレツリフネがみずみずしい姿で多数咲いていた。花は終わっていたがノブキなども多かった。ツリバナやオトコヨウゾメ、ケアクシバなどの美しい果実を見ることもできた。やがて定福寺奥の院付近に着いた。一行の先着隊は、すでに真名井ノ滝方面への観察を終えて、一足先にくつろいでいた。サンヨウブシはもう殆ど花が終わっていたとのことであった。奥の院下方一帯のガマズミの果実はどの木も悉く病気(?)で本来の赤い果実ではなく、全く別物を思わせるような黄緑色のビロードに包まれたような果実になっていて非常に不思議であった。丁度正午も近かったので、一同、奥の院前の石段に腰掛け昼食を摂った。頭上にはトチノキの巨木が聳え、その古木の幹には立派なオシャクジデンダの着生も見られた。
 昼食後は、奥の院から梶が森林道に繋がるかつての車道(今は土砂・落石・枯れ枝・落ち葉等で荒れ放題になっている)を歩き、林道に出た。そして、その林道沿いの植物を観察しながら、龍王の滝駐車場まで引き返した。駐車場まではかなりの距離があったが、林道沿いの植物を観察しながら歩いたので、少しも遠くは感じられなかった。林道にはおびただしいほどにクリのイガが落ちていて、この道沿いには本当にクリの木が多いということを実感した。コバノガマズミやメギ、サンショウ等の果実が赤く熟れていて非常に美しかった。今が丁度満開のシロヨメナやノコンギク、アキノキリンソウ、ハナタデ、キンミズヒキ、センブリなどの花を見ることができた。やがて、駐車場に帰り着き、来月の予定など確認し14時頃散会した。〔宇田英一〕
アキチョウジ
アキチョウジ
アキノキリンソウ
アキノキリンソウ
オシャグジデンダ
オシャグジデンダ
オトコヨウゾメ
オトコヨウゾメ
カラクサシダ
カラクサシダ
センブリ
センブリ
タカネハンショウヅル
タカネハンショウヅル
ハガクレツリフネ
ハガクレツリフネ
奥の院にて
奥の院にて
竜王の滝
竜王の滝