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The Botanical Society of Tosa

土佐植物研究会

<お問い合わせ先>
TEL:090-7622-1257

2019年2月10日(日)に第541回月例会(香南市夜須町手結・住吉方面)が行われました。

 立春を1週間過ぎた如月十日,快晴,第一級の寒波が南下した寒い朝.9時,集合地には13台の車,20名が参集.宇田さんからは,本日、鴻上さん不在のゆえ,各員は観察記録員となるようにとの厳命を受け,住吉漁港に向け出発した.なお,遠路からの高家さんと宇賀さんのシダ組は,別行動となった.
 住吉漁港は住吉神社下に車を並べ,隣の西分漁港へと海沿いを歩く.温かい日差しの中,ハマ○○,ハマ△△,ハマ××たちが次々と現れる.ハマアザミやツルナ,アコウ(果実),クコ,浜辺の幸との出会いはうれしい.枝いっぱいに鈴なりの実を付けたアコウの群落に圧倒された。点在するクロマツの赤く枯れ上がった姿だけが痛々しい.
 西分漁港.県指定文化財メランジュの露頭周辺にはハマナデシコが濃赤紫色の花をつけ,クレソン,コマツヨイグサ(花),アレチハナガサ(実),アサガオ類(花)といった外来植物が逞しい.シダ類は,オオイタチシダ,カニクサ,コシダ,ハシゴシダ,ホラシノブと少なく,シダ教室でなじみの種類なのがうれしい.漁港に日向ぼっこする人あり.大きなブロッコリーや食後のデザートとして小さなブンタン,ポンカンを頂戴した.米袋ごと持って行けと勧められたが,さすがに辞退.55号線を通り,住吉漁港へ戻る.11時30分,冷たい西風を避けるように陽だまりの下,昼餉をとる.昼食後,漁港の裏手の住吉神社境内を散策.
12時30分,手結灯台の北へと移動し,赤いヤブツバキの咲く手結岬から真行寺あたりを周回した.僅か100mほどの間にアオツヅラフジ,サカキカズラ,サネカズラ,テイカカズラ,ヘクソカズラ,カラスウリと,つる性植物のオンパレード.真行寺の参道は,マンリョウ,センリョウ,カラタチバナ,ツルコウジおよびアリドウシが次々と現れ,ヤブコウジは欠けるが,正月の植物一式に出会える寿ぎの道であった.手結灯台周辺のヒノキバヤドリギの状態を確認し,2時20分散会.わがガラケイの歩数計は8,271歩を数えた.
2月という寒期の観察会にもかかわらず,20名を超える参加をえて,ヤブツバキ,タイキンギクなどの野の花が迎えてくれた一日であった.〔文 松本満夫〕
オキナワバライチゴ:オオバライチゴに似るが小葉の表面が無毛で,裏面にトゲがない
オキナワバライチゴ:オオバライチゴに似るが小葉の表面が無毛で,裏面にトゲがない
ツルナ
ツルナ
ヒノキバヤドリギ
ヒノキバヤドリギ