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The Botanical Society of Tosa

土佐植物研究会

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2018年11月11日(日)に第538回月例会(春野町森山草木谷墓地~種間寺)が行われました。

 春野町森山から西畑に抜けるふなとトンネル手前の高知市営草木谷墓地駐車場に9時に集合してここから森山地区の南にある山の裾を農業用水路沿いに東へ谷戸や神社に入り込みながら種間寺まで歩きました。農業用水路沿いにはホトケノザやオオジシバリなどが咲いていて11月とは思えないくらいの陽気でした。春野の山は暗い照葉樹林や竹藪が殆どで観察にはむかないので農道の外来種を含めた路傍雑草、稲作後の水田や耕作放棄地の水田雑草をメインに観察を続けました。
 谷戸は耕作放棄地になっていてシロバナサクラタデ、サクラタデ、ミゾソバ、ハンゲショウなどが大繁殖していました。また道路沿いの林にはシロダモやサネカズラ、コマユミの赤い実、サカワサイシンやキチジョウソウ、ヤブラン、ヒカゲワラビなどがありました。
 水田雑草もヒメミソハギ、ミズワラビ、ヒレタゴボウ、ボントクタデ、ヒロハイヌノハナヒゲ、ヒデリコ、オギノツメなど冬枯れで状態はあまり良くなかったのですがカヤツリグサ科やイネ科など沢山の植物を観察することができました。
アレチウリ
アレチウリ
 星神社の95段の急な石段を登るとお社があり、お社の後ろには芽出しは黄色で成長するにつれて徐々に葉緑素がのってきて緑色の葉になるタイプのジャノヒゲがありました。
ややもすると水田雑草と一纏めにしたくなりますが牧野富太郎は「雑草という草はない。それぞれに名前がある」と言っています。昭和天皇も雑草が生い茂ってきたのでその一部を刈ったのを見て「雑草ということはない。どんな植物でもみな名前があってそれぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方でこれを雑草として決めつけてはいけない。注意するように。」と言われています。
 星神社の手前の日陰で昼食をとり、種間寺の裏手にある池の周りの植物を観察して14時過ぎに散会しました。〔山岡重隆〕
シロダモ
シロダモ
サナエタデ
サナエタデ
ヤマラッキョウ
ヤマラッキョウ
ヤマハッカ
ヤマハッカ