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The Botanical Society of Tosa

土佐植物研究会

<お問い合わせ先>
TEL:090-7622-1257

2014年4月13日(日)に第483回月例会が行われました.

 超晴れ女のパワーが消滅したのか,それとも強力な雨男?女?が参加者にいたためなのか雨の月例会となった.8時30分にJR斗賀野駅に集合し,駅舎の中で当日の観察予定コースの説明とあいさつを済ませて虚空蔵山へ向かう.国道494号線旧道に入るとすぐに真っ白い花をつけた高木が目に留まり,停車して観るとザイフリボクであった.うるさい雨天に参加者のテンションも湿りがちであったが,この木の花の出現に歓声が上がり,担当者としては救われた思いがして,とても嬉しかった.
 中腹のツツジ公園に駐車して調査・観察を開始する.牧野植物園の田辺さんから佐川町の標本リストが渡され,未採集の植物をチェックして手分けをしながら標本を採集していく.ヤブツバキやクサイチゴなど普通にみられる植物の標本も抜けていたので,標本数はかなり多くなった.ミツバアケビ,クロキなど木の花や今回は特にスミレ類を中心に観察した.虚空蔵山はシハイスミレが多く,花の色の変異やフモトスミレとの交雑種と思える個体もあって,花期としては少し遅かったものの充分観察できた.スミレ類では他に,ニオイタチツボスミレ,タチツボスミレ,スミレ,ナガバノタチツボスミレ,ツボスミレの花が観られた.11時30分頃にわんぱく広場で折り返し往路を戻る.その後,ナウマンカルストまで移動して,屋根付きの野外ステージ舞台に座って昼食を摂る.
クロキ(花)
クロキ(花)
 午後は観察場所を石灰岩地の西山に移す.途中,本会発足時からの会員で平成16年の暮れに亡くなられた中村正氏の墓にお参りし,墓前に彼が好きだったウマノアシガタとシャガの花を飾る.西山では虚空蔵山では観られなかったオカスミレと山陰型タチツボスミレ,タチツボスミレと山陰型タチツボスミレの交雑種などが確認できた.他には,キンモウワラビやスミレ類,モモイロキランソウ,イブキシモツケ,ハルリンドウ,コバノタツナミなど春の花を観察し,14時30分過ぎに解散となった.(文:細川公子 写真:鴻上泰)
モモイロキランソウ
モモイロキランソウ
ヤマブキ
ヤマブキ
ケジャニンジン
ケジャニンジン
タチツボスミレ
タチツボスミレ