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The Botanical Society of Tosa

土佐植物研究会

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2013年10月13日(日)第477回月例会(高岡郡佐川町長谷渓谷)が開催されました

 10月になってもぐずついた気温の高い日が続いていたが,夏の空気と秋の空気が入れ替わったのか,爽やかな秋晴れの天気に恵まれた観察会となりました.いの町仁淀川橋西詰河川敷広場(右写真)に8時30分に集合し,7台の車に乗り合わせて佐川町長谷渓谷へ向かいました.佐川町は牧野富太郎の生誕地.今日の観察地の尾川地区は牧野富太郎が尾川城址の林で発見・命名したワカキノサクラでも知られた所で,このワカキノサクラはヤマザクラの幼形開花型とされ,実生の種子を蒔くと3年程度で開花するといわれている.また,佐川町尾川地区や斗賀野地区は古くからのカンランの産地で「白鳳」や「銀鈴」など寒蘭の愛好者なら誰でも知っている銘品の産地としても知られている.
トキワシダ
トキワシダ
 車列は柳瀬川・尾川川沿いを上流へ進むと古畑地区に着く.美しい棚田の稲は刈り取られ,稲木に掛けられて里山はすっかり秋の風情を見せている.古畑地区を左折して古畑川沿いを遡ると長谷渓谷の大きな案内板が見えてきた.案内板の所に車を停めて山道を200メートルほど登っていくと渓谷が見えてきた.渓谷は赤い鉄製の遊歩道が幾重にも設置されていて全長約2キロメートルの歩道沿いには竜の滝(左・写真),獅子落の滝,ながとろの滝など大小の滝が連なっていて美しい渓谷美となっている.この時期花は少なかったが渓谷には沢山のシダが生育していた.獅子落の滝の所は靴を脱いで谷を渡ったが,谷を渡った所に沢山のツチトリモチ(右・写真)が出ていて一同歓声をあげ,暫しの撮影タイムとなった.
 次に長谷渓谷を後にしてオオヒナノウスツボの自生している西山耕へ向かい,ここでオオヒナノウスツボを見た後林道沿いに車を停めての昼食タイムとなりました.
昼食後は朽木峠へ行き,峠でミヤマウズラの花後や色付き始めたツルシキミなどを見た後,本日最後の観察地である佐川町斗賀野川ノ内組へ向かい,ここではシコクバイカオウレンの自生状態を観察し,この場所で2時25分に散会した.
  文,写真:山岡重隆
シシラン
シシラン
アケボノソウ
アケボノソウ
オオヒナノウスツボ
オオヒナノウスツボ
ケクロモジ
ケクロモジ
アカバナ
アカバナ
ツクシハギ
ツクシハギ
ツルシキミ
ツルシキミ
ノコンギク
ノコンギク
オオヒナノウスツボ・花
オオヒナノウスツボ・花
ミツバアケビ
ミツバアケビ
長谷渓谷
長谷渓谷
朽木峠
朽木峠